子どもたちが伸び伸びと過ごせる場所の1つとしてお勧めしたいのが「あそび創造広場」です。ここには遊具はありません。あるのは、一本道と広がる雑草たち。もしかしたら、鶴見緑地公園の中で最も魅力的には見えない広場かもしれません。そんな場所ですが、ここの魅力を原っぱ管理者目線でご紹介させてください(リビーターの地域の子どもたちからは「あんまり言うと人が増えるやん」とお叱りを受けるかもしれませんが)。
「あそび創造広場」は今年で5年目。開設当初から3年目あたりまでは食物連鎖のバランスが取れず、イモムシや毛虫、ナメクジにムカデなど、あまり増えてほしくない生き物に溢れた時期がありました。しかし、それもようやく昨年の夏あたりからバランスがとれてきたのです。
そう、この広場の魅力は生き物、ダントツで「虫」です(担当の主観)。カマキリが大好きな小学生だった私(青儀)は、他の虫のことを、「カマキリの餌になる虫」と「そうじゃない虫」だと思ってましたし、公園や広場の草刈りをする大人は虫たちを住みにくいようにしている悪い人達だ…とさえ思っていました。
虫とり少年時代に身につけた能力は、①カマキリ情報は自然に目に入ることと、②雑草の匂いでその場にいる虫の種類がおおよそ想像できることです。(ちなみに昨年くらいからあそび創造広場はトノサマバッタのいる匂いがします)。
私の草刈りポリシーは、カマキリを減らさないこと。カマキリは1つの卵から数百匹以上生まれても大人になれるのはほんの数匹で、環境が悪ければ全滅します…。チョウやバッタのように遠くに移動ができないため、草を刈りすぎると死んでしまうのです。そうさせない絶妙な雑草コントロールに気付いてくれたのは、地域の子どもたちでした。
「虫好き」に言葉はいりません、必要なのは入りたくなる雑草だけ。顔なじみになった子どもたちは、虫についていろいろと聞いてきます。ここ最近は、こどもホスピスについてもたくさん聞いてきます。子どもホスピスの話をすると、決まって「ふーん」とか不思議そうな顔をします。虫のたくさんいるこんないい場所だから子どもホスピスもいい場所に違いないと思ってくれているように感じます。当たり前のように「子どもホスピスってなに?」「なんでつくったん?」と聞いてくれる優しい子どもたち、それがこの広場のもう1つの魅力です。
最後に。一つ告知です。この夏から地域の子どもたちが自然を感じるきっかけづくりの機会を開催する予定です。季節や天気に左右されるため不定期の開催になりますが、一週間前には、インスタと広場の貼り紙で告知します。(写真はお試しで開催した日の写真です。メンバーと地域の子どもたちと私の捕まえた虫たちとオリジナル巨大虫かごです。)
ホスピススタッフ 青儀祐斗