TCHメンバーの子どもたちに「何やってみたい?」と聞いてみる中で出てきたことの一つに、「雪が見たい!雪で遊びたい!」。「大阪で、雪か~」と思いながら毎年迎える冬でしたが、なかなか雪って降ってくれません…。そこで、「ホスピスのお庭に雪を降らしてみたいのですが…」と大阪鶴見ライオンズクラブさんにご相談してみたところ、「そういう企画でしたら、喜んで!」とご支援いただくことが決定したのです。
そんなこんなで12月のパブリックデイは、中庭の芝生エリアには雪が積もり、原っぱにはアイススライダーがやってくる!という、スペシャルな「雪イベント」を開催することになりました。
笑顔いっぱい、時間いっぱいまで遊ぶ子どもたち。そんな子どもたちの多くは、入院中の一時外出や外泊のため、明日には病院に戻らないといけません。また、退院している子どもたちも、冬の感染症が心配で思うように遊びに行くことができません。もっと遊びたい気持ちでいっぱいの子どもたちも、多くが病室やお家で結構な我慢をしてるんです。そんな子どもたちにとって、雪で遊ぶことはどんな意味をもつのか、非日常的な体験が子どもに必要なことなのか…。
ふと、自分が小さかった頃を思い返すと、いつもと違う公園に行くと聞いただけで嬉しかったし、終わってからはいっぱいそのことを話していました。きっと今回のイベントをみんなすごく楽しみにして、終わってからも「雪がね・・・」「スライダーがね・・・」と話したり思い出したりしてくれて、そのときは嬉しい気持ちでいてくれているのだと思います。
スタッフとしてはイベントの準備や片付けなど盛りだくさんで、日々の業務も大変なのに、これだけのイベントって本当に必要なんだろうか、とか、その一日のために時間を使い過ぎてしまっていないかと考えることもありました。しかし、子どもたちにとっては、きっと「一日」の体験以上のものになっているんじゃないか、そのように感じた一日でした。
今回は、先述の大阪鶴見ライオンズクラブさんのご支援の他、日本氷彫刻美術協会さんが当日の企画運営に協力していただき、冬の屋外イベントを楽しく開催することができました。本当にありがとうございました!
ホスピススタッフ 青儀 祐斗